Rebro導入支援・設備BIM研修のプロフェッショナル 2008年から建築設備CAD「Rebro」を活用し、設備BIMモデル構築や施工図作成に特化した実務支援を行っています。複合施設・オフィス・ホテル・工場など多様なプロジェクトに対応し、Rebroスキルアップ研修や企業向けカスタマイズ講習を通じて、作図効率とBIM活用力を飛躍的に向上させます。 Rebroの操作だけでなく、BIMの本質的な理解を重視した研修で、現場で使える知識と技術を提供。Rebro導入相談からBIMデータ構築支援まで、設備図の未来を共に創ります。
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  1. 技術を深める。自分を育てる。―設備×CAD×BIM×女性目線のコラムー
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  3. 「施工図ができるまで」—修正の嵐に立ち向かう私たちへ

「施工図ができるまで」—修正の嵐に立ち向かう私たちへ

「また修正かぁ…」とつぶやきながら、今日も図面とにらめっこ。 CADオペレーターの仕事って、地味だけど奥が深い。 そんな私たちの“あるある”を、今回は「施工図ができるまで」というテーマでお届けします。

修正が多い理由って


設備施工図の修正が多い理由を聞かれたら、技術者はきっとこう答えるでしょう:


  1.  設計と現場の認識ギャップ
  2.  複数業種間の整合不足
  3.  施工者の意図を十分に反映できていない図面

でも今回は、「施工図ができるまで」という流れの中で、なぜ修正が多くなるのかを見ていきたいと思います。


🛠 設計図=完成形ではない

設計図ですべてが決まっていると思われがちですが、設備設計図は主にシステム構成と金額決定を目的とした「システム図」であることが多く、施工方法や納まりの検討はほとんどされていません。

そのため、施工段階で設計の意図をくみ取った「検討図」を作成し、そこから施工図へと進んでいきます。


📐 施工図ができるまでの流れ

  • 設計図


  • 検討図

  • 材料(機器・器具・管材など)の決定

  • 施工図

この流れの中で、図面の修正が発生するのは当然のこと。特に以下のような図面は修正頻度が高くなります。

🗂 修正が発生しやすい図面と理由

図面種別修正理由
建築詳細図建具・仕上げ・納まりの変更により、設備との干渉が発生
躯体詳細図梁・壁厚・スリーブ位置の変更により、配管ルートの再検討が必要
他業種詳細図建築・構造・電気・空調・衛生・消火などとの整合不足による干渉
機器詳細図機器寸法や接続口の変更、メーカー変更による再調整
プロット図施工の基本となるプロットは施主・建築・設備の多くの人の確認チェックが必要

🏗️ 修正の裏にある“現場の動き”

それぞれの分野で、担当者は施主の要望を聞き、設計の意図をくみ取り、他業種と打ち合わせを重ねながら、無駄なく・取りこぼしなく・施工方法や手順を検討しています。

さらに、使い勝手やメンテナンス性、施工工程、材料の発注スケジュールまで考慮しながら、日々判断を重ねています。

このように、多くの人が、ほぼ同時期に、複雑に絡み合う情報を整理しながら動いているのです。

その結果として、設備施工図に変更や修正が集中するのは、ある意味当然の流れとも言えます。


💡 修正は“ミス”ではなく“積み重ね”

施工図の修正がCADオペレーターのミスだと思ってしまうと、「自分のせい?」「指示が悪い?」と視野が狭くなってしまいます。

でも実際には、多くの人が同時期に関わり、施主の要望、設計の意図、施工手順、材料の納期などが複雑に絡み合って、その結果として修正が発生しているのです。

「また変更かぁ…」とため息が出るのは当然。

でもその裏には、図面の精度を上げるための努力が詰まっています。


🧭 精度を上げるスタッフの一員として

施工図は、積み重ねで精度を上げていくもの。

「この分野が決定したんだな」「ここはまだ流動的なんだな」と、図面の変化を読み取る力がついてくると、修正も“作業”ではなく“判断”に変わっていきます。最近では、Rebroを使ってCGで打ち合わせをしたり、前倒しで検討を進める動きも出てきて変更・修正の軽減の動きも出てきています。また、変更修正期限や回数を決めているところもあります。

CADオペレーターも、図面精度を支える大切なメンバーのひとり。

その視点を持つことで、図面づくりがもっと面白く、もっと意味のある仕事になるはずです。