AIに心乱されない
CADは消えない。私が考える「こんなAIがRebro にあったらいいのに」
今回は、AIの登場で「CADが無くなるんじゃないか?」「自分の仕事が無くなるんじゃないか?」と不安になっている方に向けて書いています。
実は私自身も、昨年同じような不安に襲われました。そこから少し気持ちを整理できたので、「私は今、AIをこんな風に受け止めているよ」という感覚をお伝えできればと思います。
| ■ 次々と出てくるAIツールと「とりあえず触ってみる」大切さ |

メールの文章作成、アイデアの壁打ち、画像作成、スライド作成、情報の比較や生成……次から次へとAIの成長スピードは速く、
「〇〇にはコレ」「〇〇にはコレ」と、ツールごとの強みや無料範囲、好みも分かれてきました。
「いったいどれを使っていけばいいんだ?」と思っている方も多いのではないでしょうか。
私自身もちょこちょこ試してみたのですが、意外にも「仕事ではChatGPT(チャッピー)は使わない」と決めました。
理由は単純で、「私のキャラとなんとなく相性が悪い感じがする」それだけです(笑)。
でも、「AIってどうなの?」と思っている人ほど、まずは触ってみることをおすすめします。最初は検索感覚で使ってみるくらいで十分です。
■底知れぬ進化への不安と「淘汰の過渡期」 |
これから先もAI業界には後発サービスが出てくるでしょうし、データベースが脆弱な問題を抱えるAIも出てくるはずです。
電力消費を抑える動きや、勝ち組AIの利用料が高騰する展開もあるかもしれません。
底知れぬ成長を続けるAIに、心を乱されるような状況はこれからも続くと思いますし、不安になるのも当然です。
私自身、昨年は「もうCADというソフト自体が無くなってしまうのでは…」と本当に不安になりました。
ですが、何種類かのAIを使ううちに気づいたのは、「データベースとなる情報が少ないAIは脆い」ということです。
だからこそ今、無料でどんどん情報を集めているAIもありますし、数年すれば淘汰されていくものもあるはずです。今はまさに過渡期。
ですので、今お気に入りのAIがあれば、どんどん使って「育てていく」感覚で付き合うのがおすすめです。
■「AI疲れ」の正体と、企業へのリアルな浸透スピード |
世の中にはAIを早く乗りこなすことに必死の人もいれば、AIに反発する人もいる。AIの答えを正解だと鵜呑みにしてしまう人もいます。
先日、AIを使用している社員と使用していない社員ではどちらが残業が多いかといれば、AIを利用している社員の方が残業が多いらしいとニュースになっていました。
〇AIのそれっぽい回答に「それちゃうやん!」と突っ込みを入れる「俯瞰力」
この2つに頭を使うことで、脳が疲労してしまうからだと思います。
AIは便利ですが、この「思考力」と「俯瞰力」を持った目の見えない社員(=AI)を企業で使いこなすには、一定のパターン化ができないと難しいはずです。
スライド作成を指示して「出来上がりは翌朝」なんて状態も、個人なら調整できても企業でスタンダードになるとは考えにくい。
しばらくは「AIを部分的に少し活用する」という状態が続いていくのだと思います。
なぜなら、企業が本当に欲しいのは「個人の強い思考や一般論を綺麗に答えるAI」ではなく、「自社の思考や社内ルールに合った回答を出せるAI」だからです。
企業ごとに独自のデータベースを構築・精査する動きは進んでいますが、会社ごとの「暗黙の了解」や「自社ならではの判断基準」をAIに学習させるには時間がかかります。
どれだけAIが進化しても、企業としては「自社の方針に沿っていない回答」を勝手に作られては困るわけです。
そのため、これからのAIは「全部自動でやって終わり」ではなく、「人間が決定すべきポイントで、適切に確認を入れてくる形」に変わっていくはずです。
例えば、作図や資料作成の途中で、
「この納まり、社内標準のAパターンにしますか?現場優先のBパターンにしますか?」
「このダクトルートだと建築への協議が必要ですが、A(天井下がり打診)とB(ファンの位置再検討)C(DSの位置打診)のどちらで進めますか?」
といったように、「人間が判断すべき分岐点」をAIが先回りして整理し、「これはA?それともB?C?」と確認してくれるようになっていくのではないでしょうか。
AIに丸投げするのではなく、「判断の選択肢をAIが準備し、人間が自社の思想に合わせて選ぶ」。
この関係性ができて初めて、企業の中でも安心してAIが使われるようになっていくのだと思います。
ただ、そうなったときでも、今後の転職活動などでは「あなたはAIで何ができるか?」が必ず聞かれるはずです。
なぜなら、AIに適切な判断材料を出させ、正しい選択ができるかどうかで、その人の「思考力+伝達力+俯瞰力」がはっきり測れるからです。
■CADが消えない理由と「修正・編集」の本質 |

そんな推測のもとで不安を分析・整理してみると、時代が動き出しても「CADの役割が変わっていくが、CAD自体が無くなることはない」という結論に至りました。あくまでも現時点の推測の結論です。正直どうなるかわからない💦
従来の「線を引いて図面を作成する」というCAD本来のドローイング機能は残ったまま、AIは優秀な「アシスト役」として加わっていくのではないでしょうか。
ドローイング部分をAIが自動作図することも可能になっていくでしょう。
ですが、手書きからCADに変わったとき、何が一番良かったかというと「修正がラクになったこと」でした。
そして今も評価され続けているCADは、やはり編集機能が優れたものばかりです。
例えば、Rebro(レブロ)の画面を見ても、表示されているコマンド数が少なくスッキリして見えますよね。
コマンドを探しまわる必要が少ないのは、状況に応じた「編集コマンド」がスマートに出てくるからです。
■Rebroに欲しい「優秀なAIアシスタント」の姿 |
だからこそ、CAD×AIの未来も「図面を全部AIに描かせる」ではなく、「面倒な編集や確認作業をAIがアシストしてくれる」という形が一番しっくりくる気がしています。
もしRebroに、こんなAIアシスタントが加わったらすごく助かる~
「ここが見たい」を瞬時に出すAI
特定の形状や納まりを記憶させたら、自動でその部分を画面の中心にズームしてくれる機能。
器具廻りのディテール自動作図AI
自社の標準的な納まりや器具周りの詳細パターンを覚えさせておき、条件を選ぶだけで自動作図してくれる機能。
変更履歴の追跡・比較AI
どこがどう変わったかを人間が間違い探しするのではなく、AIが履歴を記録して差分を分かりやすく比較・提示してくれる機能。
ぐちゃぐちゃレイヤーの整理AI
複数人で触ってカオスになったレイヤー一覧を、ルールに基づいて一瞬でキレイに分類・整理してくれる機能。
建築側への「条件提示(打診案)」自動生成AI
設備が収まらないのは設備同士というより「設備スペースの不足」が原因であることも多いですよね。単に「無理です」と断るのではなく、AIがスペース不足を検知して「①天井高(CH)を150mm下げる」「②PSを横に200mm広げる」「③梁貫通孔の追加検討」といった、建築側に交渉するための『変更リクエスト案』を自動で提示してくれる機能。これを設計段階でやってくれたら…確認申請でやってくれたら…
■道具として軽やかに付き合う |
こういう「人間の思考を奪わず、面倒な作業や探し物の時間を減らし、折衝まで助けてくれるAI」なら、大歓迎だと思いませんか?
AIの進化スピードに「仕事が奪われるかも」と心を乱される必要はありません。
ただ、上記の欲しいAI機能にもあるように、単純作業・重複作業はなくなります。それが、あなたの仕事であるならば仕事の質も見直す必要があると思います。
過渡期を経てどんな未来になるかは誰にも分かりませんが、まずは「使えそうな作業からちょこちょこ試してみる」。
そんな軽い気持ちで、AIという新しい道具と付き合っていけばいいんじゃないかなと思っています。